緑泥石は、上記の化学式で表される緑泥石グループの名称で結晶構造が雲母に似た珪酸塩鉱物である。そのためか、緑泥石は板状の結晶が多数重なり、イモムシと言うか、まさにヒルのように曲がりくねった形態を見せることがある。この標本も、よく見るとそのようなイモムシ状の形が見えるのだが、いかがであろうか。
この標本は、実体顕微鏡で観察していた際に見いだしたもので、確かに結晶のようだが、明瞭なキラッと光る結晶面が確認できず、同定に悩んでいたもの。しかも、極々微細なため、写真でもこれが限界である。黒雲母などの鉱物の風化に伴い、二次的に形成されたものと考えられる。