イットリウム褐簾石(allanite-(Y))や鉄礬柘榴石を主とする母岩に透明でピンク色をした結晶を見つけた。
分析の結果、飯盛石であることがわかった。飯盛石と言えば、水晶山で発見された新鉱物だが、これまでその存在すら感じることができなかった鉱物である。「日本の新鉱物1934-2000」(フォッサマグナミュージアム)には、明瞭な写真が掲載されているが、飯盛石自体は淡黄褐色塊状のつかみ所のない鉱物であった。
海外で発見されている標本には、この標本と同じようなピンク色の飯盛石が発見されているが、水晶山ではこれまで確認されていなかった。
この飯盛石は、イットリウム褐簾石の上に透明度の高いピンク色結晶である。