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Malachite 孔雀石  化学組成 Cu(OH)(CO

 水晶山に見られる青色系統の鉱物は、燐銅ウラン石が代表的で、これ以外となると、くすんだ緑色を呈する長石が見られるくらいである。そんなこともあり、水晶山に銅の二次鉱物の鮮やかな青色は、似つかわしくないようにも感じられる。ただし、燐銅ウラン石には、銅が含まれるのだから、銅の供給源もあるはずで、その一つは黄銅鉱なのであろう。
 黄銅鉱の周りに付く緑から青色系の鉱物を顕微鏡で拡大すると、放射状に結晶が成長し、半球状に拡がった石の華が見えてきた。緑色の鉱物(1,2枚目)は、孔雀石と思われるが、ほぼ同様な産状の青色鉱物(3枚目)の同定には詳しい分析が必要であろう。
 金属鉱山では、このような二次鉱物も豊富で、珍しくもないのであろうが、水晶山では希少価値が高い。

孔雀石その1