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Rutile ルチル
化学組成  TiO2

 水晶山のズリ石の中には、Ti(チタン)を含むチタン石、チタン鉄鉱などの鉱物が見られる。チタン石が風化した部分には、鋭錐石が見られることが多く、チタン石の風化によって二次的に作られた鉱物なのであろう。これらの鉱物と同じようにチタンを主成分とする鉱物「ルチル」は、水晶山でも見つかるのではないかと思っていた。
 今回、石英に伴う雲母部分に埋もれるようにしてルチルが初めて確認できた。かなり小さく、顕微鏡的であるのが惜しいが、双晶して3方向に伸びる結晶の様子がわかる。
 雲母の劈開に平行に埋もれて産することから、チタン鉄鉱が風化した後の二次鉱物であると考えられる。 
 

ルチルその1