鉄礬柘榴石 Almandine 化学組成 Fe3Al2(SiO4)3
水晶山のペグマタイトは、真っ黒な鉄雲母が多産することに特徴がある。水晶山周辺には、いくつかの鉱山があり、南東から北西方向に直線上に並んでいる。その最も南東に当たるのが、第一水晶山で最も多くの鉄雲母を産した。この黒雲母には、あまり多くは無いのだが柘榴石が入っていることがある。この標本も、そのようなものの一つ。通常、ひび割れや扁平すぎる姿から、あまり美しいものは無いのだが、この標本は結晶面が綺麗に出ており美しい。鉄雲母の劈開面に挟まれ、極薄く扁平な結晶になっている。真っ黒な地に、濃い赤のガーネット。なかなか渋い組み合わせだ。