赤褐色を呈したブリソ石である。新鮮な部分は透明感があり、赤っぽい色をしているが、風化が進んだ部分は白濁している。写真のブリソ石は、長さが1cm弱あり、水晶山では比較的大きな結晶である。
実体顕微鏡で観察していて、ブリソ石が見つかると、「しめた!」と思う。なぜなら、ブリソ石に接して、あるいはブリソ石の近くに希元素鉱物を伴っていることが多いのである。下の写真のブリソ石の左端に、ブリソ石に接する褐色の鉱物が確認できる思うが、まさにそれである。亜金属光沢を呈している点は、フェルグソン石に似ている。この鉱物については、現在、研究中である。
なお、ブリソ石の化学組成は、成分の分析がまだであるので、仮にBritholite-(Y)のものを表記した。