水晶山のタマちゃんはカイシク石であった。
母岩は、主にイットリウムに富む褐簾石と鉄礬柘榴石から成り、この母岩の割れ目には白色で絹状光沢のロッカ石が発達していることがあり、希にタマちゃんを伴っている。
この球状のカイシク石は、ロッカ石に埋もれており、白色地に淡い褐色の球が点々と入り込んでいる。
2枚目の写真では、中心が少しへこみ、ヘソのように見えるが、照明の関係でそのように見えているだけで、ほぼ球の形をしている。
カイシク石は水晶山で見られる二次鉱物の中では、量的にも、多彩な形状をとることにおいても、最も代表的なものであると言えるかもしれない。