Caysichite-(Y) カイシク石
化学組成 (Ca,REE)４Si8O20(CO3)6（OH)・７Ｈ２O
球状のカイシク石である。
母岩は、鉄礬柘榴石及びイットリウムに富む褐廉石を主体とする岩石である。まずはロッカ石の放射状結晶が目に付いた。次にロッカ石に欠ける部分で球状の物体が多数目に付いた。この球状の鉱物はカイシク石である。比較的なめらかな表面を持つカイシク石の周りには、柱状の結晶が多数集合し、多少ルーズではあるが球状になっているものも見られるが、同じカイシク石なのか、別な何かなのか不明である。
本来は、２つの形態を持つそれぞれの結晶を分別して、できるだけ純粋な試料を得ることが必要なのだが、あまりに小さく、分析用の試料を得るのは難しそうだ。
この母岩で、この産状であれば、カイシク石であると言えるので、２つの形態は横に置いておき、鉱物名「カイシク石」としておく。