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 Torbernite リン銅ウラン石  化学組成 Cu(UO(PO 

 もう何年も前の話だが、第二水晶山の北斜面側、通称「金山」と呼ばれる場所に手の付けられていないズリが見つかり、話題になった。ここでは、一抱えもあるような褐簾石の巨晶が出たり、燐銅ウラン石の美晶が産したことで、多くの採集者が入山した。私はこのブームに完全に乗り遅れたため、これまで一度もこの場所での採集を本格的にしたことがない。一度、産地の状態だけでも確認しようと現地を訪れたところ、表面を見ていただけで手のひらサイズの褐簾石を見つけることができた。かくしてこの地の燐銅ウラン石は取り損ねたわけだが、さらに悪いことに第一水晶山も入山禁止となってしまった。したがって写真の標本は購入したものである。
 小さいものの、グリーンが濃く、鋭錐石に似た結晶は美しい。