Yttorotitanite イットロチタン石(イットロクサビ石)
化学組成 CaTiSiO5
チタン石は、かつてクサビ石と呼ばれていた。双晶によってクサビに似た結晶になるからである。クサビ石の中でも、ペグマタイトから産するものは、Caを希土類元素によって置換される場合があり、これをイットロクサビ石と呼んでいた。現在は、イットロチタン石というほうが良いのであろう。水晶山のイットロチタン石は、主に角閃石と石英からなり希元素鉱物をあまり含まない母岩に、茶褐色の結晶として見られる。単独の結晶としてよりも双晶の集合体として見られる場合が多く、クサビの形を確認することは難しい。