雨塚山の紫水晶に戻る

Amethyst(Quartz)  化学組成 SiO

 これもキューブ状の負晶に泡が入ったものである。前の負晶と異なり、内面に不均一な部分があるが、かえってそれが風景になっている。泡は負晶に邪魔されず球形をしているようである。
 このような負晶が入っている水晶は、他の結晶と接触していたりして形が良くないものが多い。この水晶も大きなヒビが入り、ヒビから茶色い鉄分が水晶内部に入り込んでいて、見た目は決して綺麗とは言えないものである。透明感も無く、購入など絶対にしない代物である。
 ただし、水晶には、外見上に感じられる世界以外に、水晶内部には別の世界が広がっているようだ。その世界を見るためには、実体顕微鏡など肉眼以外のアイテムと、心の準備が必要だ。