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1.玄能石
 玄能石は、第三紀層の泥岩から出る鉱物で、成分は不純な方解石(炭酸カルシウム)です。
 長野県上田市越戸産が有名で、特徴のある単結晶の形から玄能(カナヅチのこと)石と名づけられました。標本市場ではグレンドン石(Glendonite)の名称が一般化しています。
 日本では、フォッサマグナより北側の地層から見つかっており、福島県の他に長野県、新潟県、秋田県、北海道など各地で産出が知られています。また、ロシアやカナダなどの高緯度に位置する国々で多く産出しているようです。
 同じ地層から出る化石によって、低温海水域の海底堆積物の中で結晶したものと考えられています。
 結晶の形から、玄能石は始めから方解石であったのではなく、何かの鉱物の仮晶ではないかと言われ、ゲイリュサイト、グラウベライト、あられ石、石こう、硬石こうなどが原鉱物と考えられました。        
 近年、北極海の海底から発見されたイカ石(Ikaite)CaCO・6HOの仮晶であることが明らかになっています。
 玄能石は、茶色で、表面の風化した部分は白っぽくなります。地味な鉱物ですが、コンペイトウ状をした不思議な形が魅力的で、最も好きな鉱物の一つです。南の暖かい海の砂浜には「星の砂」がありますが、玄能石は北の冷たい海に輝く星の石と言えるでしょう。
  福島県いわき市産 単結晶型 玄能石 
  福島県いわき市産 星型 玄能石    
福島県いわき市産 コンペイトウ型 玄能石
玄能石
コンペイトウ型
玄能石
ノジュール型
ノジュール型玄能石その2
長野県
越戸産玄能石


新潟産玄能石
北海道産玄能石

ロシア産玄能石 ロシア産コンペイトウ型玄能石 ロシア産ノジュール単結晶型玄能石
シオワッカ
北海道足寄町
方孔石
宮城県牡鹿半島
Pineapple Opal 〔パイナップル・オパール〕     

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